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はやぶさニュース 2011年2月アーカイブ

贈与税課税取り消し2000億円還付

2/19付の日経新聞を読むと、消費者金融大手の武富士(現在会社更生手続き中)の創業者、元会長の長男が、生前贈与を受けた海外資産に約1330億円を課税されたのは不当だとして取り消しを求めた訴訟で、最高裁は、国の課税処分を取り消す判決を出しました。

この結果、長男が納付した1600億円(延滞税を含む)と還付加算金400億円を合わせた約2000億円が長男に還付されることになります。

訴訟では、元会長から長男に贈与があった時の相続税法では海外居住者への海外資産贈与を非課税と規定されており、長男の生活の本拠がどこであったかが争われていたとのことです。

結果、香港と日本の両方に居所があった長男について、滞在日数の割合の多い香港が生活の本拠であったと認定し、「税回避が目的でも客観的な生活実態は消滅せず、納税義務はない」と結論付けされたようです。

法治国家である以上、法の厳格解釈運用は当然のことで、今回の司法の判断はもっともなことだと思います。

ただ、一個人として感じるのは、親から子への巨額の資産の移転が国内法での課税を受けずにできたことは、著しい税の不公平であり、当時の相続税法に問題があったといわざるを得ないと思います。

さて、この判決を受けて、長男に還付される贈与税を巡って、過払金の被害者弁護団が被害者の救済を求めて過払金の返還請求に係る損害賠償請求を行う動きを検討しているようです。
さて、今度は司法はどのような判断を下すのでしょうか・・・





相続税大増税時代だからこそ

平成23年度税制改正のうち、相続税について前年に引き続き資産家の方にとって非常に厳しい改正となっております。

主な改正の内容として、

①相続税の基礎控除の引き下げ

②死亡保険金に係る非課税限度の適用範囲の厳格化

③相続税の最高税率の引き上げと税率構造の変更

があげられます。

①については、相続税の基礎控除は現行が「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」であるのに対して、改正案では「3,000万円600万円×法定相続人の数」としています。

これは、都市部でお住まいの方で、自宅とそれなりの金融資産をお持ちの方であれば、相続税の申告が必要となる可能性が高くなり、相続税の申告者数が大幅に増えることが予想されます。

また、資産家の方であれば、この基礎控除が下げられた分に対して相続税が自動的に課税され、一気に納める税額が増えてしまいます。
例えば、相続税の最高税率の適用の方で、法定相続人が子1人である場合、改正により、基礎控除の引き下げだけで1,320万円[{(5,000万円-3,000万円)+(1,000万円-600万円)}×55%]も負担が増えます。

②については、改正では死亡保険金を取得した法定相続人のうち未成年者、障害者又は相続開始直前に被相続人と生計を一にしていた者に限ることとしています。
相続税対策で加入した死亡保険金について契約内容の見直しが迫られる改正といえます。

③についは、改正では税率構造が下記のようになる予定です。
     1億円以下の金額まで...現行税率構造と同じ
     2億円以下の金額...40%
     3億円以下の金額...45%
     6億円以下の金額...50%
     6億円超の金額...55%

以上、平成23年度税制改正が成立した場合、大幅に相続税の負担が増えるため、相続税の生前相続対策を実施してきた方、そうでない方も、今一度真剣にご自身の相続について考える機会を設けていただき、生前相続対策の見直しや早め早めの対策に着手していくことがより必要になるのではないでしょうか。

相談する相手のいない方、顧問税理士以外の税理士の意見を聞きたい方など、相続の疑問がある方についてはお気軽に神戸元町合同事務所(TEL078-381-9958)の杉浦までご相談ください。
初回相談料は完全無料とさせていただきます。

きっとご相談いただいた方にベストな解決法を見つけ出し、ご提案するよう尽力致します。


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