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代表あいさつ

人間の営為というものは、人から人へ脈々と承継されていく。
その中で血縁の承継が相続としてあつかわれ、その財の承継に対して相続税が課されることになっている。特に平成27年1月から始まる相続税の改正では、課税対象が、630万世帯から1,220万世帯と倍増(2014.7.27日経新聞)することが予想されており、全世帯数の23%が対象となると、これまで、相続税のことなど考えてもなかった世帯も、親や配偶者を亡くした人は相続税の申告が必要となるケースが出てくる。
とりわけ新たに課税対象となる層は、
被相続人が地価の高い都市部に居住していた相続に集中してくることが予想される。

先代の遺した財を上手に承継できれば、子はさらなる発展に活かすこともでき、
一代で業をなすより有利に事を運ぶこともできよう。
しかしながら、夫が死亡し、妻と子二人が相続する場合に、これまで8,000万円だった基礎控除がその6割の4,800万円に減額されると様々な問題が生じてくる。
全てが金融資産であれば、納税後の資産を分割することで落ち着くが、
生まれ育った自宅が大部分を占める場合などは、納税資金に窮することも考えられる。
小規模宅地の評価特例があるとはいえ、適用要件は限られている。

時代は、法人税のような移動性の高い税源については、国際競争力の観点から減税がされていくが、所得税、消費税、相続税のような移動性の低い税源に対しては、
様々な手段で課税強化が図られているのが現状である。

『彼を知り、己を知れば、百戦して殆(あや)うからず』

先ずは、自身の立ち位置と、課税の仕組みを知ることである。
全てに精通する必要はない。我が家の財産がどうなっているか、相続税がどう関わってくるのか。
分からなければ専門家に尋ねるところから始めるといい。
自分の常識と摺り合わせながら、どう対応すればいいか考えていけば良い。
何もせずにいきなり相続を迎えてしまうと打てる手も打てなくなっていることもある。
特にこれまで源泉徴収の給与だけで税との接点をあまり持って来なかった人には未経験の世界である。

また、相続税を想定していた富裕層にとっても、税負担が確実に増え遺産分割が難しくなる
といった問題が生じてくる。会社経営者にとっては換金が難しい自社株対策も必要となるし、
事業を承継する相続人と承継しない相続人のバランスをどう取るかといった問題もある。

事業承継者は相続税の計算上控除されない経営責任という重い負担を背負っていくことになる。
相続対策としては
①遺産承継対策
②節税対策
③納税資金対策
の三つがある。いま、高齢化社会の新しい問題の一頁が始まろうとしている。


税理士法人はやぶさ
代表社員税理士 永野 卓美



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